今回の修理速報はiPhone 8バッテリー交換です。天神よりご来店で、お持ち込み時点で起動しない状態でした。
Lightningケーブルを挿すと一応反応があったのでとりあえずバッテリー交換として承りました。他に気になるところはないかお伺いすると、先日のゲリラ豪雨で少し濡れたかもしれないとのこと。懐に抱き込んでなるべく濡れないようにしていたそうですが、開けてみるとなんと水が侵入していました。うーん、不安的中……!

スマホスピタル中洲店_iPhone 8水没

バッテリーの上と、右上(閉じた状態で手に持った場合は右下)のラウドスピーカーに水滴がついています。開ける前から水没していると気づいたわけではありません。しかし起動しないiPhoneで特に外傷が見られない場合は、内部の問題の可能性が高いのです。外傷があれば分かりやすいですし、割れたり傷つくということは、そこでエネルギーが発散されるので内部へのダメージは少なくなります。外傷がないのに起動しないというのは、それだけで修理上の注意を一段階引き上げる必要があります。

水没が発覚した端末は一旦そこで分解を中断します。というのは、そのまま分解を続けるとより悪化してしまう恐れがあるからです。起動している場合は下手にいじらず、バックアップを取って機種変更したほうが結果的に安く長く使えるでしょう。もともと起動できない場合でも、基板洗浄して通電が正常になれば起動できるかもしれません。基板洗浄せずバッテリー交換することも出来なくはないですが、復旧率を少しでも上げるならやはりまず基板洗浄すべきなのでオススメできません。

さて、この端末は持ち主のお客様に水没対応を確認したところ、時間がないので何もせず返してほしい、ということになりました。基板洗浄となると専用溶液を使い、一日自然乾燥するので翌日以降の引取となります。しかし旅行前に来店されたということで、基板洗浄すると出発前に受け取りできなくなることを懸念されました。短時間の乾燥も、やはり復旧率の問題からオススメできません。せっかく復旧作業するなら満足いく結果にしたいのはお客様もスタッフも同じです。

バッテリー交換から水没復旧に変更になることは、スマホスピタルグループ各店でもよくある事例です。とくに夏の時期は海やプール、夕立、台風、ゲリラ豪雨など水没の危険がいっぱいです。予期せぬ水没で後悔しないようにも、こまめなバックアップを取ったり、ゲームアプリの引き継ぎ設定を行ったり、アカウントIDやパスワードなどがうろ覚えなら一度確認しておきましょう。


スマホスピタル中洲店

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